ダニは一般家庭、飲食店、ホテル、オフィスなどどこにでもいます。人に対し刺咬し、
皮疹を 起こしたり、喘息を引き起こすアレルギーの原因になったりと、人に被害を与える厄介な生き物です。
また、非常に小さく、肉眼では識別するのが難しいので、実際に被害に会うまでダニの存在に気づかない事も多々あります。
ダニをゼロにするのは不可能ですが、その生息数を 最低限に抑えることによってダニの被害の発生を無くすことは十分に可能です。ですが、駆除後、環境の改善をしないとまたダニが発生し被害が起こります。ダニの住みづらい環境を保つ事が大切なのです。
コンクリートづくりの団地やマンションは、木造の家とくらべて風通しが悪いため湿っぽく、畳などはコナダニなどの天国となることがあります。ホコリ1gのなかにヒョウヒダニやコナダニが多いときでなんと1万匹をこえるとか。
ヒョウヒダニはアレルギーの原因ににもなります。また、これらのダニをエサにするツメダニは人を刺すこともあります。ダニを増やさないためには日頃からこまめに掃除をし、風通しをよくしておくことが大切です。でも、この方法は長期にわたるダニとの持久戦にもなりますので、できるだけ早くダニを退治しましょう。
発育期間(卵から成虫まで) |
30日から40日 |
寿 命 |
3ヶ月から1年 |
産 卵 |
1日1〜3個 |
総産卵数 |
50〜100個/匹 |
ダニの住む温度 |
20〜30℃ |
ダニの好む湿度 |
60%〜80% |
こんな時は危険信号!
- 高温多湿
- 部屋を閉めっきりだったり布団を干さなかったりすると、湿気が溜りダニの絶好の棲家となります。
- 餌が豊富
- こまめに掃除しないと、ダニの餌を残す事になってしまいます。
- 産卵場所が多く存在
- 布製品や畳はダニの産卵場所となります
ダニ対策
建築様式が木造住宅からコンクリート住宅に移行することにより、家屋内のダニ数は3倍に増加していると言われています。
床を畳及びカーペットからナラ材を主体とした「木の床」に改装することによりダニの数が104匹から23匹に減少したとの結果が報告されています。
また、ソファーを合成皮革、カーペットをフローリングに替えた結果1000匹以上いたダニがたった3匹になったという結果も報告されています。
予防方法
- 室内の換気を良くする。または部屋の窓を閉め、除湿機で湿度を下げる。
- 多くのダニは食品カス、室内塵に混じったフケやアカなど有機物を好んで食べます。毎日のこまめな掃除が大切です。
- 畳、じゅうたん、寝具、布製品、衣類などを好みます。衣類や布製品はこまめに洗濯し、天日に干し可能なものはアイロンがけしましょう。できれば畳も天日干しし、良く乾燥させほこりやゴミを掃除しましょう。布団類のダニ予防・駆除にはよく晴れた日に5時間以上天日干し(何回も裏返す)するか布団乾燥機をかけると効果的です。
駆除方法
- 大掃除をします。畳、カーペットは直射日光で5時間以上干し、ゴミ・ほこりを掃い、日が陰る前に取りこみます。
- 干した後の畳やカーペットにダニ駆除用エアゾールで薬剤処理するか、または、押入などに市販の防虫シートを敷く。
- 数が多かった場合などは手の届かない場所のために薫煙剤で処理する。
屋内塵性ダニ駆除のポイント
屋内塵性ダニが全くいない家と言うのは殆どないでしょう。ですので、少し位ダニがいたからといって問題になる訳ではありません。逆に家の中からダニを全滅させニ度と発生させない様にしたら、それは人も住めないような環境になってしまいます。要するに増殖を抑えれば良いわけで、駆除よりも予防法をきちんと対応する事が大切なのです。
- 市販のダニ用殺虫剤を使用する際の注意点
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- まずは「使用上の注意」を良く読んでから使用しましょう。
- 火災警報機に反応する場合もありますので、警報機の電源は切っておいてください。
- 金魚など魚を飼っている場合は水槽に薬剤がかからない様に他の部屋へ移すかビニールできちんとフタをして下さい。
- 現在の殺虫剤は人間や動物への安全性はが高くなっておりますが、念のために食器や食品は片付けて使用しましょう。
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